国民年金を納めることが困難な場合の制度~納付免除・納付猶予~ 【老後の年金収入と必要な医療費・介護費用】
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国民年金を納めることが困難な場合の制度
~納付免除・納付猶予~
国民年金の第1号被保険者(20歳以上60歳未満の自営業・学生など)は、毎月、国民保険を納める必要があります。
しかし、所得が少ない場合、保険料を納めることが難しいことがあります。
そのようなときは、「国民年金保険料免除・納付猶予制度」の手続きを行うことにより、国民年金の支払いを免除、または納付を先延ばししてもらうことができます。
保険料免除や納付猶予になった期間は、年金の受給資格期間(25年間)に算入されますが、年金支給額を計算するときには、保険料免除期間は保険料の免除額によって支給額が減少する計算になり、納付猶予期間は年金支給額には反映されません。
「保険料免除制度」とは?
「保険料免除制度」は、前年度の所得が一定額以下の場合や失業した場合などに申請することで利用することができ、申請後に承認されると保険料の納付が免除されます。
免除される額は、全額・3/4・半額・1/4の四種類があります。
「保険料免除の所得基準」と「免除された期間の年金額」は、下の図に示すとおりです。
(申請条件)
・前年度の所得が一定額以下
・失業した場合
(免除される年金額)
全額 ・ 3/4 ・ 半額 ・ 1/4
「保険料納付猶予制度」とは?
「保険料納付猶予制度」は、20歳から30歳未満の方で、前年度所得が一定額以下の場合に申請することで利用することができ、申請後に承認されると保険料の納付が猶予されます。
「納付猶予の所得基準」と「納付猶予された期間の年金額」は、下の図に示すとおりです。
(申請条件)
・20歳から30歳未満(20~29歳)
・前年度所得が一定額以下
(猶予による年金額の変化)
猶予されていた期間は納付実績がないので年金額は支給されない
今回は、【国民年金を納めることが困難な場合の制度~納付免除・納付猶予~】として「保険料免除制度」と「保険料納付猶予制度」を説明しました。
次回は、【老齢厚生年金の計算方法】というテーマで、会社員や公務員の方の老齢厚生年金の計算方法について説明します。
≪年金制度ってどんなものだろう???≫
【1】 年金制度の概要
【2】 国民年金の3つの種別~あなたは第何号被保険者?~
【3】 老齢年金を受けるために必要なこと
【4】 老齢基礎年金の計算方法
【5】 国民年金を納めることが困難な場合の制度~納付免除・納付猶予~
【6】 老齢厚生年金の計算方法
【7】 離婚したときの年金の分割方法
【8】 実際にどれくらいの年金をもらえるのだろう?~あなたの年金の計算~
【9】 老後のための「個人年金」のすすめ